2017年02月02日

第八回、嬉野市探訪<その2>

〔 嬉野を楽しむキーワードは”トウジ” 〕
第八回、嬉野市探訪<その2>

嬉野は昔から湯治として温泉が有名だが、嬉野市には三軒酒蔵がある。
嬉野の温泉街にある虎之児(井手酒造)、旧塩田町には東長(瀬頭酒造)東一(五町田酒造)がある。
地元嬉野で愛される虎之児、また五町田東長東一と言えば佐賀の代表的な酒蔵として全国的にも名前が知られている。
お隣の鹿島市の6蔵と一緒になって3月には鹿島酒蔵ツーリズムと同時に嬉野酒蔵まつりも楽しめる。

嬉野酒どころなのだ。

嬉野はまた、陶磁の里でもある。
佐賀の焼き物は有田焼唐津焼などが知られているが、江戸時代旧蓮池領だった頃から製陶が盛んで、現在でも志田焼窯博物館肥前吉田焼の窯元もある。

温泉お酒温泉湯豆腐お茶焼き物と、嬉野市には楽しい魅力、美味しいものがギュギュッと詰まっていて、魅力満載の地域であることがわかる。heart01

中でも、
温泉湯治spa

酒蔵杜氏bottle

焼き物陶磁cafe

の三つは嬉野を知り、楽しむためのキーワードとも言える。
言葉遊びが好きのシゲルは去年の12月の冬至の日にこの三つのトウジの語呂合わせをハタと思いつき、早速嬉野市の観光課の方に世紀の大発見でもしたかのように、「これは市のPRに使えますよね!」と進言したものだ。flair
もしかしたら、今年の冬至の日は嬉野市の日になっているかも知れない。happy02
そうなるとシゲル嬉野トウジ大使ということになるかも?confident

「ご褒美には嬉野温泉入浴券や嬉野のお酒一年分などがもらえるかも??」
などと妄想しているのだ(爆)。thinkpunchannoy

前回<その1>では嬉野温泉について書いたが、今回は焼き物について市内を探訪する。



「おーい出発するぞー!」up
食いしん坊のみずえちゃんは、まだ朝ごはんの焼き物が美味しかったのか?美肌の朝湯で化粧に余念がないのか?

みずえシゲルさんはお年のしぇいか、朝の早かですね~。despair

シゲル:しぇからしかあannoy。今日は嬉野の焼き物ば見に行くけん、よかね。今日も元気で出発進行!湯ってきまー酒。smile

嬉野には二つの焼き物の里がある。
まず塩田地区にある志田焼の里博物館を訪ねる。

ここは、志田焼の里博物館
第八回、嬉野市探訪<その2>

昭和59年までここで焼き物が作られた巨大な窯跡だが、近代化遺産に指定されている。
第八回、嬉野市探訪<その2>

館長さんの案内で施設を巡ったが、とにかく館内の広さにまず驚く。surprise
第八回、嬉野市探訪<その2>

当時作られた徳利や火鉢などが所狭しと並べられていて、ついさっきまでここで焼き物がつられていたかのような、今からでもすぐに再開できそうな不思議なリアリティがある。
第八回、嬉野市探訪<その2>

日本でも珍しい博物館だ。

館内ではロクロや絵付け体験教室が行われていた。happy01
第八回、嬉野市探訪<その2>

福岡など県外からも受講者が訪れているという。
希望すれば誰でも体験ができるとのこと。
シゲルも好みの盃など作ってみたくなる。

博物館のお隣にある志田焼会館は焼き物の展示と売場だ。
色んな焼き物がある。
第八回、嬉野市探訪<その2>

藁縄で束ねた火鉢や時代劇に出てきそうな徳利などレトロな雰囲気が溢れていて、見ているだけでもタイムスリップしたようで楽しい。
第八回、嬉野市探訪<その2>

シゲルが好きな酒器もたくさんあった。bottle



次に訪ねたのは同じ焼き物なのに陶磁器でなくお菓子の焼き物。
志田焼のすぐ近くにある楠田製菓を訪ねる。
伝統的な銘菓「逸口香(いっこうこう)」の専門菓子舗だ。
アツアツの焼きたてを試食させていただく。happy02
第八回、嬉野市探訪<その2>

パリッとした歯触りだが中はしっとり風味がある。heart01
そのアンバランスが楽しく黒砂糖と胡麻の香りがどこか懐かしい。

中は何と空洞になっている。
楠田さんによれば空洞の方が作るのが難しいとのこと。
長崎一口香佐賀逸口香とも微妙に形や味が違う。
中が空洞になっていることからごまかしという言葉の語源になったという。
面白い逸話逸口香である。smile



焼き物には原材料の陶石の移入や、出来た焼き物を出荷するが必要である。
塩田津有明海を通して江戸時代からの舟運で栄えた川港で、有田焼もここを通じて全国にひろがったらしい。
第八回、嬉野市探訪<その2>

江戸時代の長崎街道の歴史的な町並、雰囲気が残る塩田津には旧塩田川沿いの町浦があって今も荷揚げ場(御蔵浜)の跡が残る。
第八回、嬉野市探訪<その2>
昭和の時代に作られたコンクリートのクレーン跡が今でも往時の繁栄を偲ばせる。



嬉野二つ目の焼き物は、嬉野市吉田地区肥前吉田焼
第八回、嬉野市探訪<その2>

今でも六つの窯元が日常雑器を中心に焼かれている。
第八回、嬉野市探訪<その2>

窯元が並ぶ皿山地区の高台にある肥前吉田焼会館を訪ねた。
第八回、嬉野市探訪<その2>

水玉模様が懐かしい。
第八回、嬉野市探訪<その2>
公民館などでよく見かけた急須と湯飲みもある。
昔からの食器に加え最近では新しいデザイン感覚のものも登場しているという。
第八回、嬉野市探訪<その2>


焼き物巡りをしたら、お腹が空いた。gawk


シゲルみずえちゃん、どこか美味しいランチば食べさすっとこ知らんね〜?gawk

みずえ:ありますよーhappy01 シゲルさん、そがんかつれ児のごと言わんでよかやなか?pout とっても美味しいミルフィーユカツば食べさせてくれるお店がありますよ!そこはご飯にもこだわっていて大変美味しかとですよ。smile

シゲル:そ、そこにしゅう!ご飯の美味しかとこに行こう!!heart04

お米系に目のないシゲルだ。

みずえちゃんの豊富なランチ店リストからオススメの一店がここ、「すいしゃ」だ。

文字どおり川沿いに水車が動いているお米屋さんがやっているレストラン。

美味しいお酒とお米には目がないシゲル、「そ、そこにしよう!」と早速入店。

このお店はお米屋さんがやっていてお酒も品揃えが豊富だ。

夜にゆっくりお酒を楽しむのみいいかもだ。

注文はこの店自慢のミルフィーユカツ御膳。
第八回、嬉野市探訪<その2>

薄切りの豚肉を重ねた間に、たっぷりのチーズと大葉。
第八回、嬉野市探訪<その2>

とってもジューシーだ。happy02
お肉の脂がしっかりと旨いが、脂っぽくなくあっさりしたカツの食感がヘルシーで嬉しい。
ご飯も美味い。sign03
これはお米にはうるさい佐賀の人達を満足させるに違いない。
店内からは川の水鳥が見える。
バードウォッチングに望遠鏡も貸してくれる。
ゆっくりとランチが楽しめるお店だ。

嬉野はランチを楽しめる店が多い。
前の日にランチで立ち寄ったすずしろもオススメだ。
次回訪ねる時はどこしようか?

温泉焼き物、次はいよいよ、お酒
さて、数々ある嬉野のお酒を飲ませてくれるお店どこにするか?

こう、ご期待!paper



【メモ】
◎志田焼とは:九州では陶磁器の生産地を皿山と呼び、佐賀では「有田内山外山大外山」の三地域に区分され、現在の嬉野町の志田、吉田は大外山と呼ばれていた。志田焼の初期は陶器のみ、18世紀半ば頃から天草陶石による磁器の焼成が始まった。東西登り窯により、染付皿が大量に生産された。明治期には国外向けの生産が盛んになった。
◎志田焼の里博物館(塩田町営)
 ・志田陶磁器株式会社が大正から昭和にかけて大物磁器焼成工場として陶土生産から焼成まで行い、火鉢、徳利などを製造。この貴重な産業遺産である工場を博物館として公開している。産業考古学会推薦産業遺産、佐賀県遺産、経済産業省認定近代化産業遺産
・開館時間 9:00~17:00
・休館日 水曜
・観覧料 大人300円 
・嬉野市塩田町久間乙3073
・電話 0954-66-4640
・嬉野市商工観光課 0954-42-3310

◎楠田製菓本舗
・嬉野市塩田町久間乙3363
・0954-66-2315
・逸口香1個80円、ハート型1個90円

◎肥前吉田焼窯元会館
・嬉野市嬉野町大字吉田丁4525-1
・0954-43-9411
・ギャラリー、絵付け、手びねり体験

◎一粒茶屋すいしゃ
・嬉野市嬉野町下野甲5682-1
TEL: .0954-42-0001
・ランチ・11:30~14:00 喫 茶・14:00~18:00 夜は要予約、最低4名以上
・定休日:日曜日・月曜日
・ミルフィーユカツ膳 1180円

【つづく】

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嬉野市探訪<最終回>へ


(執筆・挿絵:シゲル)

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Posted by シゲルとみずえ at 14:22│Comments(0)佐賀酒探訪
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