2017年03月17日
第九回、多久・小城探訪<最終回>
〔 OGI YOU CAN ! 〕
~アイもコイもよう噛んで!笑~
小城市に入った。
小城といえば、
「九州の小京都」
と呼ばれるほどに、緑豊かで清らかな水と佐賀の秀峰天山の美しい風景が魅力的な町である。
かつては、佐賀鍋島藩の支藩小城鍋島家が統治しており、桜の名所小城公園の周辺には、城下町の面影もどことなく残る。
まずは小城の街を散策。
小城公園の敷地にある「岡山神社」は、パワースポットとして知る人ぞ知る場所。
パワーを注入して、ご神木にも手をあてて、深呼吸した。
寒気が戻って、冬のようだったこの日はひっそりとしていたが、桜のシーズンになると、露店が並び、提灯や灯籠の灯りに桜の花びらが浮かび上がり、幻想的な景色が広がる。
これは夜のお話だけど。
そう、
小城といえば羊羹。
JR小城駅から須賀神社へと続く道を中心に、小城には20数軒の羊羹屋が軒を連ねる。
砂糖が手に入りにくかった時代からシュガーロード小城では羊羹が製造されていた。
佐賀県民は佐賀市が羊羹消費日本一(総務省の家計調査で日本一は佐賀市。家計調査は県庁所在市のみ実施)にも輝いたことがあるほどの羊羹好きなのだ。
観光で小城に訪れた人におすすめの場所がある。
須賀神社の登り口のところにある村岡総本舗には、羊羹資料館が併設されており、昔の羊羹づくりの道具や包装紙、映像などが見学できる。
そして、嬉しいことに、見学後は、抹茶と羊羹の振る舞いサービスもしてくれる。
店舗では色々な商品を試食しながらお気に入りをお土産に買って帰ろう。
みずえは外側が固い昔羊羹とパイ生地にあんこが入ったパイ饅頭気球船、どら焼きではなくとら焼宗歓が大好きだ。
小城には、
天山酒造
と
小柳酒造
2つの蔵元があり、蔵に寄ってみることにした。
天山酒造は、祇園川沿いに上流に走っていくと、煙突が見えてくる。
美しい河川敷では、春には菜の花が咲き、春と秋に開かれる蔵開きでは、川沿いに場所をとり、お酒や酒肴を楽しむ姿が見られる。
いつでも見ることができるギャラリーや売店もある。
小柳酒造は、小城祇園夏祭りの須賀神社に向かうメインストリート沿いにあり、通りに面したところに売店がある。
3月18日(土)には、両蔵とも蔵開きが開催されるので、訪ねてみては?(平成29年3月18日)
さて、鯉が来いと言っている声が聞こえたような気がしたので、清水に上っていくことにしよう。
清水の滝入り口より少し上に上ると、不思議なスポットを発見。
飛行機が墜落している現場や、大きなゴリラが鎮座している。
なんじゃこりゃ!?
シゲルさんに立ってもらい、ゴリラのサイズ感を表現してみる(笑)
シゲル:こりゃー、私はなんなのさー!!
さあ、今宵は冬の鯉料理をいただいて、濃い時間を過ごそうかね。
小城っ子みずえにとっては、子どもの頃から親しんできた「アイ」が気になって、胃袋が求めているのである。
日本の名水百選にも選ばれた「清水の滝」の近くには、鯉料理を出す店が並んでいる。
小城は、鯉料理が有名で、涼を求めて夏場に食べる鯉に注目が集まるが、実は、「寒鯉」といって、冬場の身が締まり脂がのった鯉もまた旨い、と町をあげて冬場の鯉を体験してほしいと情報発信を頑張っているのだ。
シゲル:コイとかどれくらいぶりやろうかー? もう、忘れたよ。
みずえ:もうコイだのアイだの言うお年頃じゃないですもんねー?!
シゲル:なんば言いよっこ。 アイもコイも好いとおよ。 食ぶっ鯉も久しぶりよー。
みずえ:私は、毎年コイしてますけど、冬場の鯉は、初めてです。楽しみですね、コイしましょ♡
シゲル:ややこしかばってん、コイにしゅー!!
お邪魔したのは、鯉しげ。
黄色い外観が目印だ。
鯉料理で欠かせないのは、
「鯉のあらい」、
そして、冬場は
「鯉の刺身」!!
これが気になってしょうがなかった。鯉の刺身とは?
「通常、鯉は清水でさらして、あらいにして食べるのが普通ですが、冬の時期の鯉は、脂がのって、身もプリプリして本当においしいんです。刺身で提供できる時期だけ刺身でもお出ししています」
とは跡取りの江里口 大さん。
鯉の刺身が出てきた。
今まで出会った鯉の色とは違う!「え、どんな味なの?!」
それは、食べんとわからん、わからん。
初めての鯉の刺身は、脂がのったオトナの味。
酢醤油ではなく、刺身醤油でいただくのだが、臭みもなく、お魚のお刺身そのもの。
鯉といわれなければ分からない。
いいタイミングで小城に来たなーとつくづく思った。
この季節限定の「鯉の白子刺し」もオーダーした。
これもまた、プルプルの贅沢品といった感じ。
白子は、鯉こくの中に入ったものをいただくのが通例だったが、白子を生でいただけたことに、
寒鯉さいこう~♪
と思わず叫んだ。
冷たいものばかりではない。
鯉のあんかけというものもある。
鯉の唐揚げに、とろ~り餡がかかったあったかメニューも鯉料理の一つ。
鯉はあらいだけでなく、バラエティ豊かに愉しめるのだ。
地元小城の酒蔵、小柳酒造と天山酒造。
この二蔵のお酒を鯉料理とともに堪能した。
冷酒としては300mlの飲みきりが用意されており、お燗用には、地元の人が親しんで飲んでいる上撰がメニューに記載されている。
飲みきりの瓶とお燗酒とオーダーした。
二人にしては、結構な量になったので、身体もポッカポカ、胃袋もMAXに。
ハンドルキーパーがいない私たちは、タクシーを呼んでもらい、小城駅へと向かった。
路線バスがないのが不便だが、鯉料理屋さんからは、だいたい1500円前後で駅まで行ける。
店によっては人数次第で送迎もあるので、鯉料理と小城の酒を楽しみに出かける場合は、お店に相談してみよう。
■鯉しげ
小城市小城町松尾2261
0952-72-2008
11:00~21:30(O.S19:30)、日曜・祝日は~21:00(O.S19:00)
休 木曜(祝日除く)
この日のお品書き
鯉のあらい 2~3人前3000円
鯉のあんかけ 2~3人前 3000円
寒鯉の白子刺 300円
寒鯉の刺身 (鯉まつりのふるまい)
日本酒
小柳酒造 城の泉 800円
天山酒造 蛍酔 800円
高砂上撰(熱燗) 300円
■天山酒造
小城市小城町岩蔵1520
0952-73-3141
■小柳酒造
小城市小城町903
0952-73-2003
(了)
多久・小城探訪<その1>へ
多久・小城探訪<その2>へ
(執筆:みずえ,挿絵:シゲル)
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~アイもコイもよう噛んで!笑~
小城市に入った。
小城といえば、
「九州の小京都」
と呼ばれるほどに、緑豊かで清らかな水と佐賀の秀峰天山の美しい風景が魅力的な町である。
かつては、佐賀鍋島藩の支藩小城鍋島家が統治しており、桜の名所小城公園の周辺には、城下町の面影もどことなく残る。
まずは小城の街を散策。
小城公園の敷地にある「岡山神社」は、パワースポットとして知る人ぞ知る場所。
パワーを注入して、ご神木にも手をあてて、深呼吸した。
寒気が戻って、冬のようだったこの日はひっそりとしていたが、桜のシーズンになると、露店が並び、提灯や灯籠の灯りに桜の花びらが浮かび上がり、幻想的な景色が広がる。
これは夜のお話だけど。
そう、
小城といえば羊羹。
JR小城駅から須賀神社へと続く道を中心に、小城には20数軒の羊羹屋が軒を連ねる。
砂糖が手に入りにくかった時代からシュガーロード小城では羊羹が製造されていた。
佐賀県民は佐賀市が羊羹消費日本一(総務省の家計調査で日本一は佐賀市。家計調査は県庁所在市のみ実施)にも輝いたことがあるほどの羊羹好きなのだ。
観光で小城に訪れた人におすすめの場所がある。
須賀神社の登り口のところにある村岡総本舗には、羊羹資料館が併設されており、昔の羊羹づくりの道具や包装紙、映像などが見学できる。
そして、嬉しいことに、見学後は、抹茶と羊羹の振る舞いサービスもしてくれる。
店舗では色々な商品を試食しながらお気に入りをお土産に買って帰ろう。
みずえは外側が固い昔羊羹とパイ生地にあんこが入ったパイ饅頭気球船、どら焼きではなくとら焼宗歓が大好きだ。
小城には、
天山酒造
と
小柳酒造
2つの蔵元があり、蔵に寄ってみることにした。
天山酒造は、祇園川沿いに上流に走っていくと、煙突が見えてくる。
美しい河川敷では、春には菜の花が咲き、春と秋に開かれる蔵開きでは、川沿いに場所をとり、お酒や酒肴を楽しむ姿が見られる。
いつでも見ることができるギャラリーや売店もある。
小柳酒造は、小城祇園夏祭りの須賀神社に向かうメインストリート沿いにあり、通りに面したところに売店がある。
3月18日(土)には、両蔵とも蔵開きが開催されるので、訪ねてみては?(平成29年3月18日)
さて、鯉が来いと言っている声が聞こえたような気がしたので、清水に上っていくことにしよう。
清水の滝入り口より少し上に上ると、不思議なスポットを発見。
飛行機が墜落している現場や、大きなゴリラが鎮座している。
なんじゃこりゃ!?
シゲルさんに立ってもらい、ゴリラのサイズ感を表現してみる(笑)
シゲル:こりゃー、私はなんなのさー!!
さあ、今宵は冬の鯉料理をいただいて、濃い時間を過ごそうかね。
小城っ子みずえにとっては、子どもの頃から親しんできた「アイ」が気になって、胃袋が求めているのである。
日本の名水百選にも選ばれた「清水の滝」の近くには、鯉料理を出す店が並んでいる。
小城は、鯉料理が有名で、涼を求めて夏場に食べる鯉に注目が集まるが、実は、「寒鯉」といって、冬場の身が締まり脂がのった鯉もまた旨い、と町をあげて冬場の鯉を体験してほしいと情報発信を頑張っているのだ。
シゲル:コイとかどれくらいぶりやろうかー? もう、忘れたよ。
みずえ:もうコイだのアイだの言うお年頃じゃないですもんねー?!
シゲル:なんば言いよっこ。 アイもコイも好いとおよ。 食ぶっ鯉も久しぶりよー。
みずえ:私は、毎年コイしてますけど、冬場の鯉は、初めてです。楽しみですね、コイしましょ♡
シゲル:ややこしかばってん、コイにしゅー!!
お邪魔したのは、鯉しげ。
黄色い外観が目印だ。
鯉料理で欠かせないのは、
「鯉のあらい」、
そして、冬場は
「鯉の刺身」!!
これが気になってしょうがなかった。鯉の刺身とは?
「通常、鯉は清水でさらして、あらいにして食べるのが普通ですが、冬の時期の鯉は、脂がのって、身もプリプリして本当においしいんです。刺身で提供できる時期だけ刺身でもお出ししています」
とは跡取りの江里口 大さん。
鯉の刺身が出てきた。
今まで出会った鯉の色とは違う!「え、どんな味なの?!」
それは、食べんとわからん、わからん。
初めての鯉の刺身は、脂がのったオトナの味。
酢醤油ではなく、刺身醤油でいただくのだが、臭みもなく、お魚のお刺身そのもの。
鯉といわれなければ分からない。
いいタイミングで小城に来たなーとつくづく思った。
この季節限定の「鯉の白子刺し」もオーダーした。
これもまた、プルプルの贅沢品といった感じ。
白子は、鯉こくの中に入ったものをいただくのが通例だったが、白子を生でいただけたことに、
寒鯉さいこう~♪
と思わず叫んだ。
冷たいものばかりではない。
鯉のあんかけというものもある。
鯉の唐揚げに、とろ~り餡がかかったあったかメニューも鯉料理の一つ。
鯉はあらいだけでなく、バラエティ豊かに愉しめるのだ。
地元小城の酒蔵、小柳酒造と天山酒造。
この二蔵のお酒を鯉料理とともに堪能した。
冷酒としては300mlの飲みきりが用意されており、お燗用には、地元の人が親しんで飲んでいる上撰がメニューに記載されている。
飲みきりの瓶とお燗酒とオーダーした。
二人にしては、結構な量になったので、身体もポッカポカ、胃袋もMAXに。
ハンドルキーパーがいない私たちは、タクシーを呼んでもらい、小城駅へと向かった。
路線バスがないのが不便だが、鯉料理屋さんからは、だいたい1500円前後で駅まで行ける。
店によっては人数次第で送迎もあるので、鯉料理と小城の酒を楽しみに出かける場合は、お店に相談してみよう。
■鯉しげ
小城市小城町松尾2261
0952-72-2008
11:00~21:30(O.S19:30)、日曜・祝日は~21:00(O.S19:00)
休 木曜(祝日除く)
この日のお品書き
鯉のあらい 2~3人前3000円
鯉のあんかけ 2~3人前 3000円
寒鯉の白子刺 300円
寒鯉の刺身 (鯉まつりのふるまい)
日本酒
小柳酒造 城の泉 800円
天山酒造 蛍酔 800円
高砂上撰(熱燗) 300円
■天山酒造
小城市小城町岩蔵1520
0952-73-3141
■小柳酒造
小城市小城町903
0952-73-2003
(了)
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多久・小城探訪<その2>へ
(執筆:みずえ,挿絵:シゲル)
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Posted by シゲルとみずえ at 11:10│Comments(0)
│佐賀酒探訪