2016年11月18日
第五回、神埼地区探訪<最終回>
〔ドスコイ!ドスコイ!〕

さて、大相撲九州場所や佐賀場所も近い。
神埼の佐賀酒探訪も本場所、土俵にのぼってお相撲をとることに。
今日は佐賀では数少ないちゃんこ鍋のお店「さがの里」にお邪魔する。
では、大相撲神埼場所、シゲル山とみずえ川の入門でござーい。

ドスコイ、ドスコイ!
「さがの里」は元大鵬部屋の大相撲力士の大天濠関こと重松さんが故郷三田川の近くの神埼に店を開いて18年。

どんな大男が出てきていきなり張り手で突き飛ばされるかと思っていたら、なんとも穏やかな人柄がお顔ににじみ出た重松さんがにこにこして迎えてくださった。
まずは無事立ち合い、はっけよーい。
カウンター横には佐賀の酒蔵のお猪口セットがどーんと飾ってある。


まずはビールといいたいところだが、ここは地元の天吹特別純米
と
東一の特別純米を注文。
お通しのカンコロで一杯やることにした。
カンコロとは佐賀弁で切干大根のこと。
箸置きのしめ縄がめっちゃかわいくて持って帰りたいほど(ダメですよ

)。
ちゃんこ鍋の前に、刺身盛りと揚げ銀杏、イワシのアヒージョを注文。


これでアテは十分かと思いきや、食い意地の張ったみずえ川はメニューで見つけた特製力士風冷奴&温奴、力士味噌きゅうりの相撲部屋料理も追加。
オー、ドスコイ、ドスコイ。
食い気だけは負けていません。
片や天吹は辛口で切れがとってもよくさっぱりした感じ、こなた東一は甘めで濃醇なタイプで好対照の取り組みになった。
この佐賀酒の東西取り組み、もとい飲み比べは楽しかった。


シゲル山:重松さんはどんなお酒がお好きですか。
重松さん:はい、私もお酒は好きだが、人の好みは十人十色、好き好きだね。飲んで美味しいと言っていただけるのが一番嬉しい。

みずえ川:どのお酒も料理に合いますよね。
刺身も美味しい。

銀杏も季節感があって嬉しい。

イワシのアヒージョは熱々でオイルがなんともウマイ。

力士部屋の常備食の冷奴は独特の海苔ダレをかき混ぜていただく。

にんにくが混じってこれがまたお酒にぴったり合う。
みずえ川は思わず顔をほころばせる。
美味しい物に出くわした時の表情だ。
そしてカリカリした食感のきゅうりに甘めの味噌がぴったり寄り添う力士みそきゅうりはいくつでも食べれるから不思議。

シゲル山はまるで兎になってしまってようだ。



これだけおつまみで飲み食いしたら、もう満腹。
でも今回はまだ本命のちゃんこ鍋が今からくる。
よーし、仕切り直してドスコイ、ドスコイとシゲル山は腹を撫でる。
そしてちゃんこ鍋に挑戦。
味噌味も美味しそうだが今回は醤油味をいただく。
スープを一口。
おや、あっさりしたダシが実に深くて美味しい。
鶏ガラとカツオに加えて複雑な味はさがの里自慢の調合らしい。
野菜がたっぷりいただけるのも嬉しい。


これは熱燗にぴったりと思い天吹を熱燗にしていただく。

うーん、ほっと。
ほっこり。

ゴマが合う。

ここでちゃんこ鍋にも合う。

ウマイなー。
シゲル山とみずえ川はにやけた顔になり目を合わす。
もう、いいか。
もう食べきれない。
降参!
まだ、〆のちゃんぽんかうどん、雑炊があるのに、もう押し出し、ツマミを食べ過ぎ、寄り切られてしまったようだ。
ご麺なさい。
それにしてもちゃんこ鍋は旨かった。
また今度は四股踏んで仕切り直しをしよーっと。
あら、もう電車の時間だ。
神埼駅までダッシュ!もう食えない、走れないよ。
昼間帰りの電車で食べるつもりのお菓子のことはすっかり忘れていたようだ。
その昔、シーボルトが神埼宿に立ち「およそ一千戸の心地よき町」と記したハッピーな町神埼、幸せ運ぶ「神幸」。
カンザキでカンザケもいただき、すっかり心地よき町神埼を堪能、幸せをめいっぱいお腹に詰め込んで帰ったシゲル山とみずえ川だった。
ごっつぁんでした~!!
【データ】
●相撲料理 さがの里
神埼市神埼町田道ヶ里2451
0952-52-6654
定休日 月曜日
ちゃんこ鍋醤油味一人前 1700円
刺身盛り一人前850円
揚げギンナン 350円
小イワシのアヒージョ680円
力士風冷奴・温奴 各350円
力士味噌きゅうり 300円
天吹特別純米60 グラス300円
かんざけ お銚子大600円
東一特別純米グラス400円
ビール佐賀づくり
(了)
神埼地区探訪<その1>へ
神埼地区探訪<その2>へ
(執筆・挿し絵:シゲル)
ご意見や佐賀酒アンバサダーへのメッセージなどお待ちしております。
是非コメント欄にお書き込みください。
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さて、大相撲九州場所や佐賀場所も近い。
神埼の佐賀酒探訪も本場所、土俵にのぼってお相撲をとることに。
今日は佐賀では数少ないちゃんこ鍋のお店「さがの里」にお邪魔する。
では、大相撲神埼場所、シゲル山とみずえ川の入門でござーい。


ドスコイ、ドスコイ!
「さがの里」は元大鵬部屋の大相撲力士の大天濠関こと重松さんが故郷三田川の近くの神埼に店を開いて18年。

どんな大男が出てきていきなり張り手で突き飛ばされるかと思っていたら、なんとも穏やかな人柄がお顔ににじみ出た重松さんがにこにこして迎えてくださった。
まずは無事立ち合い、はっけよーい。
カウンター横には佐賀の酒蔵のお猪口セットがどーんと飾ってある。


まずはビールといいたいところだが、ここは地元の天吹特別純米
と
東一の特別純米を注文。
お通しのカンコロで一杯やることにした。
カンコロとは佐賀弁で切干大根のこと。
箸置きのしめ縄がめっちゃかわいくて持って帰りたいほど(ダメですよ



ちゃんこ鍋の前に、刺身盛りと揚げ銀杏、イワシのアヒージョを注文。


これでアテは十分かと思いきや、食い意地の張ったみずえ川はメニューで見つけた特製力士風冷奴&温奴、力士味噌きゅうりの相撲部屋料理も追加。
オー、ドスコイ、ドスコイ。
食い気だけは負けていません。

片や天吹は辛口で切れがとってもよくさっぱりした感じ、こなた東一は甘めで濃醇なタイプで好対照の取り組みになった。
この佐賀酒の東西取り組み、もとい飲み比べは楽しかった。


シゲル山:重松さんはどんなお酒がお好きですか。
重松さん:はい、私もお酒は好きだが、人の好みは十人十色、好き好きだね。飲んで美味しいと言っていただけるのが一番嬉しい。

みずえ川:どのお酒も料理に合いますよね。
刺身も美味しい。

銀杏も季節感があって嬉しい。

イワシのアヒージョは熱々でオイルがなんともウマイ。

力士部屋の常備食の冷奴は独特の海苔ダレをかき混ぜていただく。

にんにくが混じってこれがまたお酒にぴったり合う。
みずえ川は思わず顔をほころばせる。

美味しい物に出くわした時の表情だ。
そしてカリカリした食感のきゅうりに甘めの味噌がぴったり寄り添う力士みそきゅうりはいくつでも食べれるから不思議。

シゲル山はまるで兎になってしまってようだ。




これだけおつまみで飲み食いしたら、もう満腹。

でも今回はまだ本命のちゃんこ鍋が今からくる。
よーし、仕切り直してドスコイ、ドスコイとシゲル山は腹を撫でる。
そしてちゃんこ鍋に挑戦。
味噌味も美味しそうだが今回は醤油味をいただく。
スープを一口。
おや、あっさりしたダシが実に深くて美味しい。

鶏ガラとカツオに加えて複雑な味はさがの里自慢の調合らしい。
野菜がたっぷりいただけるのも嬉しい。


これは熱燗にぴったりと思い天吹を熱燗にしていただく。

うーん、ほっと。

ほっこり。


ゴマが合う。

ここでちゃんこ鍋にも合う。

ウマイなー。

シゲル山とみずえ川はにやけた顔になり目を合わす。
もう、いいか。
もう食べきれない。
降参!

まだ、〆のちゃんぽんかうどん、雑炊があるのに、もう押し出し、ツマミを食べ過ぎ、寄り切られてしまったようだ。
ご麺なさい。
それにしてもちゃんこ鍋は旨かった。

また今度は四股踏んで仕切り直しをしよーっと。
あら、もう電車の時間だ。
神埼駅までダッシュ!もう食えない、走れないよ。

昼間帰りの電車で食べるつもりのお菓子のことはすっかり忘れていたようだ。
その昔、シーボルトが神埼宿に立ち「およそ一千戸の心地よき町」と記したハッピーな町神埼、幸せ運ぶ「神幸」。
カンザキでカンザケもいただき、すっかり心地よき町神埼を堪能、幸せをめいっぱいお腹に詰め込んで帰ったシゲル山とみずえ川だった。
ごっつぁんでした~!!
【データ】
●相撲料理 さがの里
神埼市神埼町田道ヶ里2451
0952-52-6654
定休日 月曜日
ちゃんこ鍋醤油味一人前 1700円
刺身盛り一人前850円
揚げギンナン 350円
小イワシのアヒージョ680円
力士風冷奴・温奴 各350円
力士味噌きゅうり 300円
天吹特別純米60 グラス300円
かんざけ お銚子大600円
東一特別純米グラス400円
ビール佐賀づくり
(了)
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2016年11月14日
第五回、神埼地区探訪<その2>
〔神埼ミステリーツアー〕

仁比山公園のもみじの湯から少し下り水車の里や城原川対岸の梅の花ほたるの下流にこんもりした森の社、「白角折(おしとり)神社」がある。

白角折神社は平安時代から、櫛田宮(くしだぐう)のクシナダヒメ、高志神社(たかしじんじゃ)のスサノオノミコトとともに、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が神埼を守る御祭神として祀られている。
境内には樹齢1000年を超すクスの大木があり、とてもカメラには収まりきれそうもないぐらいだ。

この木だけでもミステリアス、パワースポットを実感できる。
人気のない静かな境内に若いカップルが入ってくる姿が見えた。
珍しいことがあるものだと声をかけると、奈良から旅行中だという二人は佐賀県の古木や茶にまつわるスポットを訪ね歩いているという。
佐賀県民でも知らない人が多い白角折神社を奈良の若い二人がどうして知ったのだろうか。
古都奈良からの旅人になんだか不思議な感覚にとらわれた。
まるで時空を超えて古代に彷徨いこんだのではないかと錯覚した。
しかも奈良と言えば日本のお酒発祥の地だ。
これが神埼を南北一直線に結ぶ神社ミステリーツアーの始まりだった、、、、、
日本武尊が熊襲征伐の際、弓を射た的があったところから近くの「的」という地名になったと言われ、「的」は「いくわ」もしくは「ゆくわ」と読み、佐賀県難読地名の一つに数えられる。

地名人名の話はシゲルの興味があるところだが、この近くには「梅」とつく苗字が多いそうだ。
梅の花とは関係なさそうだが、シゲルの知り合いにも梅野という酒好きがこの近くに住む。
いつも酔うと
「うめえのー」
と叫んでいるとか。
〔神埼スイーツ〕
次に訪ねたのは下流の農村風景が広る千代田町、高志狂言で知られる高志神社だ。

上流で城原(じょうばる)川から分かれた馬場川はこの近くで田手川に合流する。
田畑を潤し人々の暮らしを支えた。
この神社にも樹齢800年はあろうかという古木があった。
神社の近くのクリークでは、特産の菱の実とりをしていた。

昔からハンギーという小さい盥に乗って菱の実獲りをするのがこの地方の秋の風物詩にもなっている。

この菱は神埼特産の菱焼酎の原料やひしぼうろになるという。

神埼のお菓子屋さんたちは市や地元の西九州大学と共同して美味しいひしぼうろの開発をしたそうだ。
いただいたひしぼうろはしっとりとしなやか、ねばりもある。
真ん丸の丸ボーロ型でなく一部が欠けた菱の実型、勾玉みたいだ。
佐賀の名物丸ボーロに少し遠慮したところか控え目で佐賀らしいと言えるかもしれない。
これはきっと女性が好む味だと思った。

神埼は背振の山から有明の海近くまで南北に長いが、東西に貫くのが長崎街道だ。
神埼橋近くにある神埼宿場茶屋にて一休み。
揚げたてのあつあつの神埼そうめんコロッケがうまい。


神埼の不思議南北一直線の三社探訪の最後は櫛田宮である。
櫛田宮は神埼を東西に通る旧長崎街道の神埼宿の中心にあり、かって幕末の志士や宣教師などもここを行きかったに違いない。
ジグザグのかぎ型に曲がる街道の小倉よりには街道中唯一残るひのはしら一里塚があった。
朱い門が建つ一里塚の小高い丘の上に立つと、北の方角に脊振山の頂が見えた。


ここで一句。

ひのはしら 一里塚から 脊振山レーダー見ゆ(けっこう字余り) シゲル
(書:大坪事務局長)
ここではっと気が付いた。
先に千坊館で脊振山頂からの展望を書いたが、街道を歩く江戸の旅人たちはずっと左手に脊振山を見ながら、逆に言うと脊振山に見守られながら歩いたのではないかと。
長崎街道はシュガーロードとも言われ、沿道各地にお菓子が残っていた。

神埼にも日の隈饅頭や石井キャンデーなど地元の人たちに親しまれたお菓子があり、訪ねてみると最近店を閉じられたところもあって、残念だ。
一方で米粉ケーキのお店Ceemo4のように新しいスイーツの店も登場、ここの濃厚なチーズケーキは超ウマイ。

時代の移り変わりを感じた。
白角折神社、櫛田宮、高志神社の3つの神社は南北にほぼ一直線につながる神埼の守り神様たち。
大木、水、神に守られた幸せの地、神幸(かみさち/かむさき/かんさき)。

櫛田宮本殿の裏手には「神埼発祥の地」や「神埼そうめん発祥の碑」も建っている。


お酒の取材で訪ねた神埼の深い歴史の謎に吸い込まれそうになるのを必死で抑える快感。
神埼がとてつもなく、大きく深く見えてきた。
不思議いっぱいの幸せのまち神埼。
気が付くと櫛田宮の森に夕日が沈む。
お酒と旨いものが恋しくなる時間。
シゲル:みずえちゃん、今日はいっぱい歩いて勉強したね。
みずえ:シゲルさん、疲れたでしょう。
シゲル:そいぎ、行こうか。神埼で燗酒とかよかよね。

みずえ:クスッ。行きましょう。
【データ】
●荒木屋菓子舗
神埼市 神埼町本堀2891-1
0952-52-2680
ひしぼうろ、いちごようかん
●大串製菓店
神埼市神埼町本堀2569-3
0952-52-2888
ひしぼうろ
●Ceemo4(シーモフォー)
神埼市神埼町神埼36-1 グランドアーク神埼 1F
0952-37-6874
ロールケーキ、シュークリーム、チーズケーキなど
●まんえい堂 神埼宿場茶屋店
神埼市神埼町神埼611
0952-53-3040
神埼そうめんコロッケ 一個100円
【つづく】
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仁比山公園のもみじの湯から少し下り水車の里や城原川対岸の梅の花ほたるの下流にこんもりした森の社、「白角折(おしとり)神社」がある。

白角折神社は平安時代から、櫛田宮(くしだぐう)のクシナダヒメ、高志神社(たかしじんじゃ)のスサノオノミコトとともに、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が神埼を守る御祭神として祀られている。
境内には樹齢1000年を超すクスの大木があり、とてもカメラには収まりきれそうもないぐらいだ。


この木だけでもミステリアス、パワースポットを実感できる。
人気のない静かな境内に若いカップルが入ってくる姿が見えた。
珍しいことがあるものだと声をかけると、奈良から旅行中だという二人は佐賀県の古木や茶にまつわるスポットを訪ね歩いているという。
佐賀県民でも知らない人が多い白角折神社を奈良の若い二人がどうして知ったのだろうか。
古都奈良からの旅人になんだか不思議な感覚にとらわれた。
まるで時空を超えて古代に彷徨いこんだのではないかと錯覚した。
しかも奈良と言えば日本のお酒発祥の地だ。
これが神埼を南北一直線に結ぶ神社ミステリーツアーの始まりだった、、、、、
日本武尊が熊襲征伐の際、弓を射た的があったところから近くの「的」という地名になったと言われ、「的」は「いくわ」もしくは「ゆくわ」と読み、佐賀県難読地名の一つに数えられる。

地名人名の話はシゲルの興味があるところだが、この近くには「梅」とつく苗字が多いそうだ。
梅の花とは関係なさそうだが、シゲルの知り合いにも梅野という酒好きがこの近くに住む。
いつも酔うと
「うめえのー」

と叫んでいるとか。
〔神埼スイーツ〕
次に訪ねたのは下流の農村風景が広る千代田町、高志狂言で知られる高志神社だ。

上流で城原(じょうばる)川から分かれた馬場川はこの近くで田手川に合流する。
田畑を潤し人々の暮らしを支えた。
この神社にも樹齢800年はあろうかという古木があった。
神社の近くのクリークでは、特産の菱の実とりをしていた。

昔からハンギーという小さい盥に乗って菱の実獲りをするのがこの地方の秋の風物詩にもなっている。

この菱は神埼特産の菱焼酎の原料やひしぼうろになるという。

神埼のお菓子屋さんたちは市や地元の西九州大学と共同して美味しいひしぼうろの開発をしたそうだ。
いただいたひしぼうろはしっとりとしなやか、ねばりもある。
真ん丸の丸ボーロ型でなく一部が欠けた菱の実型、勾玉みたいだ。
佐賀の名物丸ボーロに少し遠慮したところか控え目で佐賀らしいと言えるかもしれない。
これはきっと女性が好む味だと思った。

神埼は背振の山から有明の海近くまで南北に長いが、東西に貫くのが長崎街道だ。
神埼橋近くにある神埼宿場茶屋にて一休み。
揚げたてのあつあつの神埼そうめんコロッケがうまい。


神埼の不思議南北一直線の三社探訪の最後は櫛田宮である。
櫛田宮は神埼を東西に通る旧長崎街道の神埼宿の中心にあり、かって幕末の志士や宣教師などもここを行きかったに違いない。
ジグザグのかぎ型に曲がる街道の小倉よりには街道中唯一残るひのはしら一里塚があった。
朱い門が建つ一里塚の小高い丘の上に立つと、北の方角に脊振山の頂が見えた。


ここで一句。

ひのはしら 一里塚から 脊振山レーダー見ゆ(けっこう字余り) シゲル
(書:大坪事務局長)
ここではっと気が付いた。
先に千坊館で脊振山頂からの展望を書いたが、街道を歩く江戸の旅人たちはずっと左手に脊振山を見ながら、逆に言うと脊振山に見守られながら歩いたのではないかと。

長崎街道はシュガーロードとも言われ、沿道各地にお菓子が残っていた。

神埼にも日の隈饅頭や石井キャンデーなど地元の人たちに親しまれたお菓子があり、訪ねてみると最近店を閉じられたところもあって、残念だ。
一方で米粉ケーキのお店Ceemo4のように新しいスイーツの店も登場、ここの濃厚なチーズケーキは超ウマイ。

時代の移り変わりを感じた。
白角折神社、櫛田宮、高志神社の3つの神社は南北にほぼ一直線につながる神埼の守り神様たち。
大木、水、神に守られた幸せの地、神幸(かみさち/かむさき/かんさき)。

櫛田宮本殿の裏手には「神埼発祥の地」や「神埼そうめん発祥の碑」も建っている。


お酒の取材で訪ねた神埼の深い歴史の謎に吸い込まれそうになるのを必死で抑える快感。
神埼がとてつもなく、大きく深く見えてきた。
不思議いっぱいの幸せのまち神埼。
気が付くと櫛田宮の森に夕日が沈む。
お酒と旨いものが恋しくなる時間。

シゲル:みずえちゃん、今日はいっぱい歩いて勉強したね。

みずえ:シゲルさん、疲れたでしょう。

シゲル:そいぎ、行こうか。神埼で燗酒とかよかよね。


みずえ:クスッ。行きましょう。

【データ】
●荒木屋菓子舗
神埼市 神埼町本堀2891-1
0952-52-2680
ひしぼうろ、いちごようかん
●大串製菓店
神埼市神埼町本堀2569-3
0952-52-2888
ひしぼうろ
●Ceemo4(シーモフォー)
神埼市神埼町神埼36-1 グランドアーク神埼 1F
0952-37-6874
ロールケーキ、シュークリーム、チーズケーキなど
●まんえい堂 神埼宿場茶屋店
神埼市神埼町神埼611
0952-53-3040
神埼そうめんコロッケ 一個100円
【つづく】
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2016年11月07日
第五回、神埼地区探訪<その1>
〔神埼地区探訪はここ さざんか千坊館から~〕

今回の佐賀酒探訪は神埼を訪ねる。神埼と言うと神埼素麺が浮かぶが食い気はひとまず置いといて、神埼地区のことなら何でも(?)知っているという強力な神埼案内人こと酒造組合の古川さんの道案内で神埼地区を巡ることにした。
全国的に有名な吉野ヶ里歴史公園を横目に、まずは吉野ヶ里さざんか千坊館という道の駅へ行く。
平野から急に登ってきたので坂道とカーブに弱いシゲルは目がまわりそうだった。
しかし千坊館からの眺めはすばらしく、佐賀・筑後平野を一望、天気が良い日には遠くは雲仙岳まで見ることができる。
『千坊』というのは昔脊振は山岳仏教が栄え修験道が盛んで千もの僧坊があったことからのネーミングだ。

シゲル:眺めのよかねえ、千坊館だけに潜望鏡で見るごたあね。
みずえ:シゲルさん、そのネタは伊万里のドライブイン鳥で使ったやろ? 健忘症のはじまりかしら…
シゲル:あ、ほんなこて!
スンマセン、ボーとしとった。そいで筑後川の先に見える白か水たまりは、、、
「ありゃあ、池かい?」
古川さん:いいえ、あれは有明海ですよ。
みずえ:クスッ(笑)シゲルさん、それっていつものダジャレね。
シゲル:さすがみずえちゃん、察しのよかね。有明海のシャレたいね。わかってくれて嬉しかあ、好いとおよ。
みずえ:なんばゾータンばいいよっですか。
古川さんの話では、脊振山頂からは南の有明海と北の博多湾に出入りする両方の船を見ることができたという。
遣唐使や日本に初めて茶の木を植えた栄西禅師も脊振から海を見たのだろう。
神埼の地は外交戦略上も重要な情報拠点だったのだ。
さて、もうお昼時だ。
お腹の虫が鳴いている。
この道の駅には吉野ヶ里のあいちゃん農園の食堂がある。
野菜たっぷりのちゃんぽんやカレーやが美味しいと聞いたので早速注文。
野菜ちゃんぽんは珍しい西洋野菜がたくさんトッピングされている。
スープは洋風だが味はどこか懐かしくやさしい。
シゲル:やさしか味のすっね。野菜はやさしくヘルシーけん、やさいしい~。

みずえ:うっ、寒っ。野菜カレーもうまかですよ。野菜がたくさん食べられて。

〔お酒の神様のお導きか~〕
腹ごしらえして車は385号を下って吉野ヶ里へ。

このあたりは弥生の昔から北の脊振山地から丘陵がいくつも平野に伸びている。
次に古川さんに案内していただいたのは仁比山(にいやま)神社。
紅葉の名所九年庵のすぐ隣にある神社だ。
今年は12年に一度の申年に行われる大御田(おおおんた)祭が行われたという。


ここに「松尾宮」というお酒の神様が祀られていることを初めて知った。

宮司さんに伺ったら、このあたりの地形が京都に似ていることから京の松尾大社が勧請されたらしい。
おー、これも酒縁。
酒探訪にふさわしいというものだ。
早速今日も美味しいお酒が飲めますようにと手を合わせた。

仁比山神社は樹齢800年のクスノキの大木や紅葉の木々で雰囲気も良くデートスポットにもピッタリ。

神社のすぐ下にある愛逢橋(あいあいばし)を渡れば気分はさらに盛り上がる。

体を暖めるべく仲良く混浴温泉へ・・・???。

シゲル:気持ちんよかね、みずえちゃん。二人で混浴したのは初めてやんね。こいからどこに行こうか。
みずえ:そーう、、、だけど混浴は足湯だけだよ。ピシャ(お湯をかけ水を差す音)
シゲル:うっ・・・・。そ、そうだよね。足湯だけにフットバスれるかと思った。コワ。

九年庵周辺のロケーションは抜群だ。
ここは実はパワースポットの始まり。
城原川から分流する馬場川沿いにある三つの神社が南北に一直線に並ぶ“神埼を守るミステリー軸”の始点。
さあ、神埼の不思議探訪にレッツ・ゴー三匹。

【データ】
●道の駅 吉野ヶ里さざんか千坊館
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈1710-11
0952-55-6175
毎月第3水曜日
お野菜ちゃんぽん 800円
お野菜カレー 800円
●仁比山温泉 もみじの湯
佐賀県神埼市神埼町的1724-1
TEL0952-55-6267
入館料 大人町内300円、町外500円
足湯 無料、タオル200円
●国の名勝 九年庵秋の一般公開
平成28年11月15日(火)~11月23日(水・祝) 9日間
美化協力金300円(中学生以下無料)
問い合わせ先 神埼市観光協会 TEL0952-37-0107
吉野ヶ里歴史公園臨時駐車場協力金 マイカー500円
【つづく】
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(執筆・挿し絵:シゲル)
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今回の佐賀酒探訪は神埼を訪ねる。神埼と言うと神埼素麺が浮かぶが食い気はひとまず置いといて、神埼地区のことなら何でも(?)知っているという強力な神埼案内人こと酒造組合の古川さんの道案内で神埼地区を巡ることにした。

全国的に有名な吉野ヶ里歴史公園を横目に、まずは吉野ヶ里さざんか千坊館という道の駅へ行く。
平野から急に登ってきたので坂道とカーブに弱いシゲルは目がまわりそうだった。
しかし千坊館からの眺めはすばらしく、佐賀・筑後平野を一望、天気が良い日には遠くは雲仙岳まで見ることができる。
『千坊』というのは昔脊振は山岳仏教が栄え修験道が盛んで千もの僧坊があったことからのネーミングだ。

シゲル:眺めのよかねえ、千坊館だけに潜望鏡で見るごたあね。

みずえ:シゲルさん、そのネタは伊万里のドライブイン鳥で使ったやろ? 健忘症のはじまりかしら…

シゲル:あ、ほんなこて!

「ありゃあ、池かい?」
古川さん:いいえ、あれは有明海ですよ。

みずえ:クスッ(笑)シゲルさん、それっていつものダジャレね。

シゲル:さすがみずえちゃん、察しのよかね。有明海のシャレたいね。わかってくれて嬉しかあ、好いとおよ。

みずえ:なんばゾータンばいいよっですか。

古川さんの話では、脊振山頂からは南の有明海と北の博多湾に出入りする両方の船を見ることができたという。
遣唐使や日本に初めて茶の木を植えた栄西禅師も脊振から海を見たのだろう。
神埼の地は外交戦略上も重要な情報拠点だったのだ。
さて、もうお昼時だ。
お腹の虫が鳴いている。
この道の駅には吉野ヶ里のあいちゃん農園の食堂がある。
野菜たっぷりのちゃんぽんやカレーやが美味しいと聞いたので早速注文。
野菜ちゃんぽんは珍しい西洋野菜がたくさんトッピングされている。
スープは洋風だが味はどこか懐かしくやさしい。
シゲル:やさしか味のすっね。野菜はやさしくヘルシーけん、やさいしい~。


みずえ:うっ、寒っ。野菜カレーもうまかですよ。野菜がたくさん食べられて。


〔お酒の神様のお導きか~〕
腹ごしらえして車は385号を下って吉野ヶ里へ。

このあたりは弥生の昔から北の脊振山地から丘陵がいくつも平野に伸びている。
次に古川さんに案内していただいたのは仁比山(にいやま)神社。
紅葉の名所九年庵のすぐ隣にある神社だ。
今年は12年に一度の申年に行われる大御田(おおおんた)祭が行われたという。


ここに「松尾宮」というお酒の神様が祀られていることを初めて知った。

宮司さんに伺ったら、このあたりの地形が京都に似ていることから京の松尾大社が勧請されたらしい。
おー、これも酒縁。

酒探訪にふさわしいというものだ。
早速今日も美味しいお酒が飲めますようにと手を合わせた。

仁比山神社は樹齢800年のクスノキの大木や紅葉の木々で雰囲気も良くデートスポットにもピッタリ。

神社のすぐ下にある愛逢橋(あいあいばし)を渡れば気分はさらに盛り上がる。

体を暖めるべく仲良く混浴温泉へ・・・???。

シゲル:気持ちんよかね、みずえちゃん。二人で混浴したのは初めてやんね。こいからどこに行こうか。
みずえ:そーう、、、だけど混浴は足湯だけだよ。ピシャ(お湯をかけ水を差す音)
シゲル:うっ・・・・。そ、そうだよね。足湯だけにフットバスれるかと思った。コワ。

九年庵周辺のロケーションは抜群だ。
ここは実はパワースポットの始まり。
城原川から分流する馬場川沿いにある三つの神社が南北に一直線に並ぶ“神埼を守るミステリー軸”の始点。
さあ、神埼の不思議探訪にレッツ・ゴー三匹。


【データ】
●道の駅 吉野ヶ里さざんか千坊館
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈1710-11
0952-55-6175
毎月第3水曜日
お野菜ちゃんぽん 800円
お野菜カレー 800円
●仁比山温泉 もみじの湯
佐賀県神埼市神埼町的1724-1
TEL0952-55-6267
入館料 大人町内300円、町外500円
足湯 無料、タオル200円
●国の名勝 九年庵秋の一般公開
平成28年11月15日(火)~11月23日(水・祝) 9日間
美化協力金300円(中学生以下無料)
問い合わせ先 神埼市観光協会 TEL0952-37-0107
吉野ヶ里歴史公園臨時駐車場協力金 マイカー500円
【つづく】
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(執筆・挿し絵:シゲル)
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